今日も迷走中!!~鬱と向き合うオジさんの記録~

毎日迷走中のおっさんのブログです。主に鬱病の体験記です。その他、仕事の事、趣味の事などいろいろと書いていきます。

何度も読み返している本をご紹介します。

いつかご紹介したいと思っていた本があります。

鬱と向き合う、自分と向き合う事に気付かせてくれた本です。

先に謝っておきます…ネタばれになってしまったら、ごめんなさい。

 

タイトルは『僕が僕であるためのパラダイムシフト』

EMIさんが掛かれている漫画です。

        僕が僕であるためのパラダイムシフト

今でも、EMIさんのブログでも公開されていると思います。

 

 

わたしがこの本に出合ったのは、妻が「読んでみたら」とEMIさんのブログを勧めてくれたのがキッカケです。

この頃のわたしは、鬱の再発が原因で仕事を辞めて、自宅療養中でした。

退職した時に「何かを変えなくちゃだめだ」と思って、現在もお世話になっているカウンセリングへ通いだして半年くらい経った頃だったと記憶しています。

当時は、カウンセリングでやっている事がイマイチ理解できずにいました。

理解はできないけど、今までの心療内科でのカウンセリングとは違うと感じていたので、先生を信じて行くしかないと思っていたのですが、鬱症状は不安定でした。

 

だから、始めはEMIさんのブログでこの漫画を読むのも抵抗がありました。正直辛かった…。それでも、気にはなっていたので、気が向いた時に読み進めていました。

 

ブログ上で追って読んで行くのは、当時のわたしは読みずらかったので、本を購入しました。

 

鬱になる過程から、鬱症状、そして鬱を何とかしようと取り組んでいる感じが、自分とダブるものがありました。

「そうそう…こんなかんじだよ~」って。

実際、わたしも作中で出てくる本を読んでいた時期もあったりして…。

そして、主人公のSが鬱と自分と向き合う中で、鬱が消えていく…そんな様子から、『自分が今カウンセリングでやっている事はこういう事なんだ!』と理解ができたような気がしています。

 

わたしが、この本と出合って一番印象深いのは、主人公のSの鬱が治ってから、同級生の洋介(彼も精神疾患を患っている)と久しぶりに会ったところです。

Sの鬱が治ったと聞き、洋介が「本当の鬱じゃなかったんじゃないか」とか、「いいカウンセラーに会えたからだ」と言って受け入れないシーンがあります。

そんな洋介に対して、Sが「洋介は病気を治さない決心をし続けている」と思うシーンがあります。

 

洋介の気持ち…何となく分かるんです。

わたし自身も鬱症状や周りの人、環境にばかり目が向いていた時は、そんな感じだったような気がします。

「自分に合ったカウンセラーであったり、薬や治療法に出会えたら」とか、思っていた節もあります。そして、パチンと指を鳴らすと場面が変わるかのように、パッと鬱が治る事をどこかで臨んではいるものの、毎日続く鬱症状に、決して治る事なんてない無間地獄に落ちたような気分でした。

だから、原因となった(と思われる)事を悔やみ、自分の状況を並べたてて、どこか「仕方ない」と納得しようと思っていたような気がします。

 

それは『病気を治さない決心をし続けている』状態なのかなと。

 

Sの鬱が治るきっかけとなった催眠療法の先生が電話で…

~あなたの身に起こっているのは『不安』です。その『不安』を起こしているのはあなた本人です。つまり鬱と言う選択をあなたがしているのです。~

~鬱を選んでいるという事は、捨てる事も出来る。だから治すのはあなたです。~

と説明するシーンがあります。

 

Sが洋介に対しては、『病気を治さない決心をし続けている』と思うのは、催眠療法の先生との出会いから『何とか鬱を治そうと決心』して鬱が現れた本当の原因、意味を考え、自分の本心と向き合う事に気付き、行動した人だからこそ、そんな風に思えるのだと思いました。

 

わたしも、この本と出合った頃は丁度、鬱と向き合う、自分と向き合うという事に足を踏み入れた頃でした。

だから、『病気を治す決心』をしようと思えたのです。

 

漫画だと、あっという間に治った様に感じてしまいがちですが、多分、沢山の時間をかけて、鬱を治されたのではないかと思っています。

 

 

まだまだ わたしは、その途中です。

どうしても、パチンと指を鳴らしたら『はい!治った~』って感じを夢見てしまいますw

鬱症状が戻ってきて、「あ、まだ途中だったんだ」と気づきます。

そんな時に、この本を読み返しています。

自分の進んでいる道は間違ってないよと確認するために。

 

まだまだ道のりは長いのかな…でも、鬱症状が出ない期間も徐々に増えてきているから、確実に前に進んでいるのだと思っています。

 

 

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