今日も迷走中!!~鬱と向き合うオジさんの記録~

毎日迷走中のおっさんのブログです。主に鬱病の体験記です。その他、仕事の事、趣味の事などいろいろと書いていきます。

断る勇気

またまた、眠れなかった頃の話です。

 

以前にも書きましたが、わたしが病気を発症したのは、ちょうど職場を変えて初出勤の日でした。

その後、上司の勧めで心療内科を受診することになるのですが、その時まだ、わたしには勤め始めたばかりで、保険証がありません。

               f:id:GINJIRO:20220126165007p:plain

そんな訳で、病院の受付では「保険証が来たら差額をお返しします」と言われました。

 

初めて受診した日に『休職』と言われ、職場にも家族にも申し訳ない気持ちでいっぱいだったのと、「これから、どうなっちゃうんだろう」「何がいけなかったの?」と言う不安の嵐。

ただでさえ、頭が働かなくなっているのに、余計にパニックでした。

 

「保険証、どうすればいいんだろう?」

 

普通なら現在の職場に連絡すればいいのに、前の職場を辞める時に「何かあったら電話ください」って事務員の方に言ってくれたことが頭を過り、前の職場へ問い合わせてしまったのでした。

               

その事務員さんは丁寧に教えてくれました。

 

ところが、その夜、わたしの携帯にその事務職員さんから電話がありました。

  

               

 

電話の要件は、日中わたしが電話で「体調が悪く、上司の進めで心療内科へ行くことになった」と話したことから、相談の電話でした。

 

その方相談は…

「自分も今、同じような病院へ通院している」こと。

それから…

「薬を飲むとお酒が飲めないから、薬を飲みたくない」とか

最後には…

「もう仕事を辞めたい」

「でも辞めたら雇ってくれるところがないかもしれない。どうしよう」

と言った内容でした。

 

随分長い時間、話を一方的に聞かされました。

 

わたし自身、どうしていいのか分からないし、仕事の事など他人ごとではありません。

こちらが同じ内容を相談したいくらいでした。

 

電話が終わるとダメージが大きくて、さらに具合が悪くなりました。

自分の気持ちを突かれて、不安とイライラが増してしまい、眠れません。

 

その方からの電話は、それから毎晩掛かってきました。

毎晩、同じ話を何度も聞かされました。

               

妻が心配して「電話のあと、具合悪くなってるから、断ったほうがいいよ」と言ってくれましたが、電話は一方的に話されるだけだし、自分はますます具合が悪くなるし。

 

上手く断れればよかったのですが、頭が働か無い為、上手く断る事も出来ず…。

最後は、わたしも限界だったので、申し訳ないけど、着信拒否にしました。

 

それからはもう電話がかかってくることはなくなりました。

 

自分が少し落ち着いてから、鬱状態の時、相手も同じように鬱状態だと、『やられちゃうな』と感じました。

どんどんと、引きずり込まれてしまって、自分の症状が悪化するんです。

             f:id:GINJIRO:20220126170321j:plain

 

それからは、自分の調子を悪くしないためにも、病気の相談はもちろん、TV等で鬱の事を特集したりしていると、なるべく避けるようにしていました。

 

               

状態が落ちているときは、断ることも申し訳なくなってしまうし、「こんな自分でも役に立てるかな」なんて気持ちが出てきますが、自分の為に『断る勇気』を持つことは大切だと思います。