これは、昨年末に鬱が酷くなり、休職になるキッカケとなったひとつです。
わたしはたまに、「君の言っている事は理想だ」と言われることがありました。
今回も、わたしが心身共に不安定になってきた時に、この言葉を言われ、ガタンと崩れ落ちました。
「理想だ!」と言うのは、わたしにとってはNGワードなのかも知れません。
介護の仕事を、若い頃から…鬱で働けない時期はありましたが…やってきました。
「それは理想だ!」と言われることは、若い頃からありました。
若い頃は、そんな風に言われると「理想と分かっているならやればいいだろう!」と突っぱねるパワーがありました。
でも…若い頃は、「理想」と言われても仕方がないくらい漠然とした考えだったように思います。
22~23歳ころから介護の世界にいる訳ですから、鬱で仕事ができない期間を除いても20年近く現場で働いてきました。
自分が望んだわけではないですが、鬱を繰り返す度に、職場を辞める形になっていたので、あちこちの施設で、入所も通所も担当させてもらってきました。
いろいろな経験からも、今のわたしの介護に対する考えは決して『理想』ではなくて、『当たり前の事』なんです。
このブログで何度も書いていますが、鬱になると自信が無くなります。
そして…鬱を繰り返すと、追い打ちをかけるように、さらに自信が無くなるのです。
だから、「それは理想だ!」と言われると、心が折れてしまうようになっていました。
今回もたまたま、同僚と飲みに行った時にこの言葉がでました。
その場では、取り繕っていたけど、すごくショックを受けて、崖から突き落とされたような感覚でした。
時間が経つにつれて、その発言の意図するところは理解できました。
要するに、「周りの人間は理解できていない部分だから、時間をかけて教えていくしかないんじゃないかな?」そんな意味合いだったのだと思います。
そう理解したつもりでいても、「理想だ!」という言葉だけが独り歩きして、心の中に浮かんできてモヤモヤしてくるのです。
そのモヤモヤが、仕事へ行くことに対して、さらに恐怖を与えてくるのでした。
だから…
「仕事へ行くのが怖い…」
「行っても何もできない…」
「もう自分の居場所はない…」
…そんな感じでどんどん自分を追い込んでいきました。
わたしは、子供の頃から父親に認めてもらえずに来ました。
テストでいい点を取っても…
絵を描いて賞をもらっても…
部活で頑張っても…
家の手伝いをしても誉めてはもらえませんでした…。
父親が褒めるのは、従兄弟や近所の子のことばかり。
たとえ同じような成績でも、それ以上でも誉めてはもらえませんでした。
だから、小学生の頃、母親に「家を出ていくから従兄弟を養子にもらえばいい」と言ったことがあります。
それくらい、わたしは父親に必要とされていないと感じて生きてきました。
自分の居場所がない…
生きている意味がない…
そんな風に小さい頃から思っていました。
だからだと思いますが、無意識に人の目が気になるし、心の奥底ではいつも自分を認めてほしいと言う気持ちがあるように思います。(これはカウンセリングを通じて分かってきた事です…。)
特に、鬱で自信が無い今のわたしは、『自分を認めてほしい』『自分の居場所が欲しい』そんな気持ちが、心の奥底に強くあるように感じます。
だから、「それは理想だ!」と言う言葉は、わたしにとっては自分を否定されているように強く感じてしまうNGワードなのだと思います。
最近は体調もいいので、『自分と向き合うノート』を書いています。
そこで『無意識に作っていた自分ルール』に気付きました。
詳しくはこちら↓↓↓
その流れで、この『理想』というNGワードに対しても一つ答えが出ました。
『理想』と言われても、わたしにとっては『当たり前』の事…。
相手はわたしと同じ経験をしてきたわけではないから、わたしにとっては『当たり前』の事なのだけど、そこが理解できないから、「理想だ!」と言っている…。
さらに、「理想」とは言っているけど、実際は「理想」とは思っていないのではないか?
だって「理想」だと本当に思っているなら、否定するような言い方はしてこないはずだから…。
そんな風に考えていたら、「あれ?どこかで聞いたような…?」
先日YouTubeで見た(聴いた)あれと同じ事じゃないかな?
それは、星野源のオールナイトニッポンで話していた『普通』についての話。
以前、ブログで書いたお話です。
詳しくはこちら↓↓↓
わたしにとってのNGワードである『理想』
『それは理想だ!』と言うところを『普通じゃない』に置き換えて…
『自分にとっては当たり前』を『自分にとっての普通』に置き換えたら…
同じ事なんじゃないかなって。
そんな風に思えたら、相手に『理想だ!』と言われても、「はいそうですか。」って感じでいいのかな…と。
どう思われても、これが『今のわたし』なんだと胸を張っていればいい。
あなたの知らないところで、わたしはわたしなりに、色々な経験をしてきたし、色々な事を学んで、身に付けてきた…そこから生まれてきた事だから、これはわたしにとっては『当たり前の事』なんですよ…。
だから、あなたに否定される筋合いはありませんよって。
あきらかにこちらが悪い事しているなら別だけど…。
でも結果を残しているし、決して間違ってはいませんよって…それが、自分を信じることなのかなと思えてきました。
また一つ、自分を縛り付けていたものが外れて、気持ちが楽になってきました。
だからと言って、急に今までの癖が治るとは思えないので、意識しながらゆっくり改善していけたらと思います。
わたしにとってのNGワードが、NGで無くなるように…。
もっと自分を信じてあげられるようにならなければと思います。