前回の続きで、眠れなかった頃のお話し。
心療内科に通い始めたころ、主治医とカウンセラーから「何もしないで寝なさい」と言われたけど、病気を受け入れられず、眠れなかった事を前にお話ししました。
わたしが眠れなかった理由の一つに、布団に入って寝ようとすると父の声が聞こえてきたことがあります。(実際にそこにはいませんし、幽霊と言うわけでもありません。念のためw)
何度か他の記事でも書いたと思いますが、わたしは子供の頃父から誉めてもらった記憶がありません。父がわたしに言うのは、わたしを否定するような事ばかりでした。
なので、子供の頃から、父に対して苦手意識がありました。
そんな父の声が、起きているのもやっとで、フラフラになって布団に入ると、耳元なのか頭の中でなのか…とにかく聞こえてきます。
「昼間から何やってるんだ!」
「寝てないで仕事しろ!労働意欲がないんだ!」
「いつまでも、ふざけてるんじゃない!」
ってずっと聞こえてくるのです。
そうすると、もう眠れません。
横になっているのも逆に辛くなります。
だからフラフラしながら起きてくる。
…そんな事を繰り返していました。
もう一つ、この頃から怖かったものがあります。
それは電話です。
携帯に着信があって光っていても嫌なのですが、特に『家の電話が鳴る』のが怖かったです。それと家の電話に留守電がついていたのですが、『留守電があったことを知らせるランプ』が光っているのも怖かったです。
当時、勤め先の上司が、心配して連絡を時々してくれていました。
大変ありがたいのですが、一向に良くなる気配がない自分と、休職して職場に迷惑をかけてしまっている罪悪感から、『電話が鳴る事』、『留守電のランプが光る事』が怖くて仕方なかったです。
休職期間が終了する日が近づくにつれてプレッシャーもかなりありました。
一向に良くなる気配がない(眠れないし今考えれば当たり前なのですが…)のに、一日一日とカウントダウンされていくから、どんどん追い詰められていきました。
その後、職場との話し合いで、退職することになるのですが、職を失ったら失ったで、「なんて自分はだめなんだ」って自分を責め続ける日々に突入してしまいました。
この頃は何をやってもダメでした。
眠れない時期は、眠剤を飲んでも、不安やイライラが頭から離れず、『お前はもうダメだ』と常に言われているようで、神経が張りつめていたのか、服や肌着が肌に触れるのが非常に気になり、特に縫い合わせたところや、ゴムの部分がすごく気持ち悪くて眠れませんでした。
本当に辛かった…。
今なら、「こりゃダメだ。寝るしかない!」って思えるんですけど、自分と病気に対してどう向き合っていいかわからないから、どうする事も出来ませんでした。
現在は、時々寝る前に漢方薬を飲むこともありますが、カウンセリングで自分との向き合い方や、不安やイライラの対処法を学んだので、あの頃が嘘のように良く眠れるようになりました。